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Kind of Pearl真珠の種類って? 特徴や色・形の違いを説明

真珠といえば「最も手に入りにくい宝石」のひとつだった『天然真珠』の時代。
その歴史は古く、日本では縄文時代の真珠も現存しています。
その後わが国で『養殖真珠』が誕生し「最も身近な宝石」のひとつとして、
様々な種類の真珠を楽しめるようになりました。

真珠の種類とは?

真珠が育まれるお母さん貝(母貝)の種類によって、大きく分けると5種類の真珠があります。
まずは養殖真珠から見ていきましょう。

養殖真珠

アコヤガイ《主な産地:日本》

アコヤ真珠《主な産地:日本》

母貝:アコヤガイ【学名:Pinctada fucata martensii】

母貝のサイズは8~12cmほど。透明感と強いテリ(光沢)が特徴。きめ細かな真珠層が柔らかな美しさを放ちます。アコヤ真珠の美しさの秘密は日本の四季によるところもあり、浜上げは冬に行われ水温低下によりきめ細かな真珠層を巻き上げます(化粧巻き)。昔は本真珠とか和珠などと呼んでいましたが、今は曖昧表記に当たるため避けています。アコヤ真珠の平均サイズは約8ミリ(2ミリから10ミリくらいまである)近年中国やベトナムでも養殖されています。

黒蝶真珠《主な産地:フランス領ポリネシア・タヒチ》

黒蝶真珠《主な産地:フランス領ポリネシア・タヒチ》

母貝:クロチョウガイ【学名:Pinctada margaritifera】

黒蝶真珠を育みます。南太平洋に広く分布し、主生産地はタヒチ周辺ですがクック諸島やフィジーなどでも養殖されています。カラーバリエーションが豊富で、黒蝶真珠といいますが実際にはグリーンやブルーなど光の干渉により様々な色が楽しめます。

白蝶真珠(シルバーリップ)《主な産地:オーストラリア》

白蝶真珠(シルバーリップ)《主な産地:オーストラリア》

母貝:シロチョウガイ【学名:Pinctada maxima】

白からブルー、グレー系の真珠を育みます。真珠養殖される二枚貝では最大級。そのため大きな真珠が養殖されます。平均で12ミリほどあり、大きいものは20ミリを超えるものもあります。

白蝶真珠(ゴールドリップ)《主な産地:フィリピン、インドネシア》

母貝:シロチョウガイ【学名:Pinctada maxima】

シルバーリップと同じ白蝶真珠を育みますが、ゴールドリップと呼ばれるものは黄色みが強く、ゴールド系の真珠養殖に適しています。歴史は浅く、1970年代頃から本格的に養殖が始まりました。日本では黄色の色素が入ったものは人気が低く、より白くする研究がなされてきましたが、フィリピンではその逆に黄色をいかに濃くするかの品種改良がなされ今日に至ります。今では盛んに養殖され近年人気の真珠です。

マベ真珠《主な産地:日本》

母貝:マベガイ【学名:Pteria penguin】

比較的温かな太平洋に広く分布。日本ではその生息の北限にあたる奄美で養殖が盛んで、強い虹色のテリ(光沢)が特徴。マベ貝はとても筋肉質で真円の養殖真珠の成功例は少なく、貝殻の内側に核を張り付けて養殖するため半形のものがほとんど。そのため比較的養殖はしやすく、ツユ型やハートシェイプの核を使ったユニークな半形真珠も養殖されています。

淡水真珠《主な産地:中国》

母貝:イケチョウガイ【学名:Hyriopsis schlegelii】

ここまでご紹介してきた真珠貝は海水産ですが、イケチョウガイは湖や池、川などの淡水に生息しています。養殖方法も異なり、核を使いません。体内にピースと呼ばれる外套膜(ホタテでいうヒモの部分)を20~30個入れるため、ひとつの母貝から一度にたくさんの真珠ができます。そのため生産量が桁違いに多く、比較的安価に市場に出回っています。20年以上前は小粒なものが多かったのですが、近年技術も進歩し有核のものや20ミリを超える大珠もできるようになりました。色はオレンジやパープルのペールトーンのものが多く優しい印象です。

市場に流通している主な養殖真珠をご紹介いたしましたが、産地や色の由来、大きさの違いがお分かりになりましたか。
これらはいわゆる2枚貝といわれますが、巻貝からも真珠はできます。次に天然真珠をご紹介します。
※基本的に巻貝は養殖に向かずそのほとんどが天然真珠です。

天然真珠

コンクパール

カリブ海などに生息するピンク貝と呼ばれる法螺貝に似た大きい巻貝からとれます。ピンク色のものが人気ですが、白やアイボリーのものもあります。養殖真珠でご紹介した真珠とは構造(交差板構造)が違い真珠独特の干渉色は見られず、代わりに火炎(火焔)模様というフレームが見られるものもあります。サイズはとても小さく、7ミリ以下のものが多いです。

アバロニ(アバロン)パール

いわゆるアワビから採れる真珠です。画像のものはメキシコ産のものですが、ニュージーランドも同じ種類の真珠があります。日本のものより色鮮やかですね。これらは内側の黒い部分(内臓がある部分)から採れるので丸いものは殆どありません。

メロパール

黄色からオレンジ、赤褐色系のパールが採れます。母貝は主に南シナ海に生息しています。肉食でとても大きくなり25cmくらいのものも。このパールの構造はコンク同様で火炎(火焔)模様が出るものがあります。

真珠の種類は、貝の違いです。通常養殖されるのは2枚貝、巻貝は天然真珠が一般的です。
色は母貝が同じでも黒蝶真珠のようにバリエーションが多いものもあります。
また同じ母貝でも天然真珠か養殖真珠かで価値も変わります。

次にカタチによる違いを見ていきましょう。

真珠の形の種類について

真珠は月の雫、人魚の涙などドロップシェイプの印象もあるかもしれませんが、養殖真珠が誕生してからはラウンドシェイプが一般的なイメージかもしれません。
しかし歴史をたどるとその語源はポルトガル語で「歪んだ」を意味する『バロック』というという言葉だと言われています。
つまり歪んだ真珠「バロックパール」が広く人々の認識であったということです。

形の種類

ラウンド・セミラウンド

オーバル

ドロップ

ボタン

サークル

バロック

ラウンド・セミラウンドのような球形率が高い形はフォーマルな印象です。
反対にバロックやサークルなど歪みが強いとカジュアルな印象を与えます。
オーバルやティアドロップはぶら下がりのデザインによくもち入れられペンダントや、イヤリングのペア玉にもち入れられ高い人気があります。

ではどんな真珠を選べばいいか?

ひと昔前は、真珠と言えば「冠婚葬祭」に使うマナージュエリーのような扱いでしたが、価値の多様化が進み、生活スタイルのカジュアル化によって日常から真珠を楽しまれる人も増えてきています。するとグレードに関係なく、ファッションに合わせた色遣いなども好まれるようになってきました。デイリーな装いには小ぶりなパールも人気で、ベビーパールと呼ばれる小粒の真珠のピアスやネックレスは世代を問わず求められています。
選択肢が増えた今、真珠はTPOに合わせて選ぶ時代になりました。
みなさんも用途に合わせて上手に身に着けてください。